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交通事故の損害賠償として治療費にはどのようなものが含まれるのでしょか。

交通事故の損害賠償として治療費にはどのようなものが含まれるのでしょか。

交通事故にあった場合には、加害者に対して損害賠償請求を行うことができます。
損害においては、大きくは、①「積極損害」、②「消極損害」、③「精神的損害」(慰謝料)とが存在することとなります。なお、消極損害とは、休業損害や逸失利益のことをいいます。

では、治療費は、どのような損害の項目に含まれるのでしょうか。

1 「積極損害」とは

積極損害としては、被害者が交通事故によって出捐あるいは出捐を余儀なくされる金銭ということができます。

積極損害には、
(1)治療関係費
(2)付添看護費
(3)入院雑費
(4)通院交通費・宿泊費等
(5)医師などへの謝礼
(6)将来の手術費、治療費、通院交通費、雑費等
(7)学生・生徒・幼児等の学習費、保育費、通学付添費
(8)装具・器具購入費等
(9)家屋・自動車等改造費・調度品購入費
(10)葬儀費用
(11)その他費用
(12)損害賠償請求関係費用
(13)弁護士費用
(14)遅延損害金
などがあるとされています。

治療費については、積極的損害に含まれると解されています。必要かつ相当な範囲が認められると考えられていますが、主として、①過剰診療、高額診療の場合、②症状固定の場合といったシーンで問題となることが多いでしょう。

2 治療関係費用

治療関係費として、治療費は、原則として、加害者が負担すべきものであるため、治療費、入院費は必要かつ相当な実費が認められるとされています。

治療費として必要性、相当性が問題となるものとして、過剰診療、高額診療が問題となってきます。診療費、入院料、投薬量、手術料などの費用を診療報酬明細書、領収書などから行っていくこととなります。

(1)過剰診療、高額診療について

赤い本によれば、過剰診療とは、診療行為の医学的必要性ないし合理性が否定されるものをいいます。

また、高額診療とは、診療行為に対する報酬額が、特段の事由がないにも関わらず、社会一般の診療費水準に比し著しく高額な場合をいいます。

治療行為として、医師の裁量の範囲を明らかに超えた不必要な医療行為がなされた場合が問題となります。他の事案と比べて、著しく診療の回数が多い場合には、被害者側として、治療費の必要性を立証していくことが必要となるでしょう。自由診療にて治療が行われた場合には、必要以上の治療が行われたとして、過剰診療と判断がなされるおそれがあります。

〇 入院中の特別室の使用については、

入院中に特別室を使用する場合には、必要性、合理性が問題となることがあります。医師の指示や症状が重篤であった場合や空き室がなかったなどの事情があった場合があれば認められることがあります。

京都地方裁判所平成27年10月26日判決においては、治療費等のうち,入院中の個室使用料につき個室収容の必要がなく認められないと争われた事案において、
・原告、病院入院時、病床への適応困難との主治医の判断により個室に収容されたこと、原告の主治医は、平成24年5月29日、保険会社からの個室使用に関する質問に対し,医学的に個室管理の必要がないと判断した場合には個室から出て行ってもらう旨回答したことが認められる。しかし,一件記録を精査しても,平成24年5月29日以降,原告X1が医師から個室から出るよう指示を受けた等の事情は認められないことに加えて,証拠及び弁論の全趣旨によれば,入院中,原告には高次脳機能障害を原因とする脱抑制の症状があり,退院直前まで対人トラブルが発生していたことが認められることに照らすと,入院中,原告を個室に収容する必要があったというべきであり,個室使用料は,本件事故との相当因果関係のある損害というべきであるとして、特別個室での使用料が認められる場合がありました。

(2)症状固定とは

病院から症状固定とされた場合には、それ以後には治療費は認められないこととなります。
症状固定とは、こ医学上一般に承認された治療方法をもってしても、その効果が期待しえない状態であり、かつ、残存する症状が、自然的経過によって到達すると認められる最終の症状に達したときをいいます。

症状固定後の治療費については認められないことが原則であり、後遺障害の問題となってきます。そのため、症状固定前には、治療費、交通費、休業損害、入通院慰謝料等といった損害項目が問題となり、症状固定後には、後遺障害逸失利益、後遺障害慰謝料などが問題となります。もっとも、その支出が相当なときは認められる可能性がありますので、リハビリテーション費用の庄樹夫、程度によることとなります。

保険会社などから、症状固定が勧められることもありえますが、医師が患者の症状、訴えを受けて、後遺障害診断書記載などによって決まっていくことが多いでしょう。もっとも、裁判となった場合には、医師の意見書などをうけつつ、傷害の程度、症状の内容(例えば神経症状のみか)、症状の推移、治療の推移、検査結果、症状固定に要する通常の期間、検査内容(他覚所見)、交通事故の内容などを総合的にみて症状固定日を定めることがあり得ます。

〇 整骨院・接骨院などの施術費について

整骨院・接骨院などの施術費、針灸、マッサージ費用、温泉治療費などについては、医師の指示があった場合又は症状により有効かつ相当であった場合に相当額を認められることとなります。

これらの施術費については、争いが生じる可能性あがりますので、まずは担当の医師において、診断を受けて、その部位の治療を受けることが必要であるをきくことが大切となるでしょう。

また、整骨院に通院する間にも、病院に通院し、定期的に治療の記録を伝えておく、保険外会社にも治療経過を知らせるなどの対応を行っていくとよいでしょう。

3 まとめ

治療費については、医師、保険会社と相談をしながらいかなる費用が認めらえるのかを検討することが大切となります。入られている保険によっては弁護士特約が付いている場合も存在しますので、弁護士と相談をしながら進めていくことをオススメ致します。

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