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【大阪天王寺の弁護士が解説】DVの相談、保護命令とは

【大阪天王寺の弁護士が解説】DVの相談、保護命令とは

内閣府男女共同参画局調べによれば、2020年のDV相談件数は、コロナなどの影響により2019年度の1.6倍とまでなっており、家庭内暴力が大きな社会問題となっています。

配偶者からの暴力は外から見えずく、個人での対応が大変なことがありえます。

家庭内暴力で苦しんでいる、離婚を考えているときには、警察や弁護士、配偶者暴力支援相談センターへの相談をしておくことで適切な解決へ向かうことができる場合がありえます。

このページでは、主として、DVとは何か、保護命令ではどのようなことができるのかなどについて解説させていただきます。

1 DV(ドメスティック・バイオレンス)とは何か

DV(ドメスティック・バイオレンス)とは、夫婦などといった親密な間で行われる、身体的・精神的・性的な暴力のことを言います。

配偶者暴力防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)によれば、
配偶者暴力とは、

① 配偶者からの身体に対する暴力(身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすものをいう。)
② これに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいい、
配偶者間の暴力に限定しています。
内縁関係は含まれると解されていますが、単なる恋愛関係の場合には配偶者暴力防止法による保護ではなく、ストーカー規制法等による保護を行うこととなるでしょう。

離婚等により夫婦関係が解消した後に行われる暴力等についても、配偶者暴力防止法により保護されることとなります。

ポイントとしては、夫婦関係があるか、配偶者からの暴力等があるか、それを裏付ける証拠を用意できるかといった点となります。

2 緊急性がある場合について

配偶者からの暴力により緊急に避難してきた場合には、弁護士への相談よりも警察や配偶者暴力相談支援センターに連絡を取り、身の安全を図ることが大切となる場合があります。

弁護士は裁判所などにおいて法的手続き、特に、保護命令の申立てなどを行うに際しては依頼をされることが望ましいのですが、

現実に暴力が振るわれている際に警察のように実力を行使することはできませんし、
シェルターといった一時的に身を隠す場を提供することはできません。

まず、身を守り、安全な環境を作るうえで、配偶者暴力相談センターなどのシェルターを利用できるかどうかなどを相談していくこととなるでしょう。

配偶者暴力相談支援センターでは、
・配偶者暴力に対する相談や相談機関の紹介
・カウンセリング
・緊急時における安全の確保
・一時保護(夫人相談所)
・自立支援・保護命令利用・シェルター利用についての情報提供・助言・関係機関との連絡調整などを行っています。

警察では、
・暴行、傷害事件であれば、捜査を行い
・行政警察活動として現実に行われている暴力の停止
・被害者の保護
・被害発生防止のために必要な援助
などを行っています。

弁護士や法律事務所においては、
・保護命令の申立ての依頼
・離婚調停、訴訟の依頼
などを行っていくことがあり得るでしょう。

3 保護命令の申立てとはどのようなものなのか。

配偶者からの暴力や、生命、身体に対する脅迫を受けた場合には、配偶者暴力防止法により保護命令を受けることができます。

保護命令の内容としては、
① 接近禁止命令:6か月間、相手方が被害者の身辺につきまとったり、住所や勤務先の付近をうろつくことを禁止する命令をだすことができます。
② 退去命令:申立人と相手方が同居している場合において、同居する住所から申立人が引っ越しをする準備等を行えるようにするために、相手方に対して2か月間、家から出ていくこと、その家の付近をうろつくことを禁止する命令を出すことができます。
③ 子どもへの接近禁止命令:相手方が子どもを連れ去ってしまうなどの危険がある場合に、6か月間、子どもにつきまとったり、住居、学校などにうろつくことを禁止する命令を出すことができます。
④ 親族等への接近禁止命令:相手方が被害者の実家などに押し掛けるなどの危険がある場合には、6か月間、親族等の身辺につきまとったり、勤務先などをうろつくことを禁止することができます。
⑤ 電話等禁止命令:相手方に対して、6か月間、面会の要求、深夜の電話、メール送信などの迷惑行為を禁止することができます。
の5種類の保護命令の申立てを行うことが考えられます。

保護命令が発令されているにもかかわらず、これらに違反した場合には、刑事罰が処されることがありえるため、相手方に対しては大きなプレッシャーとなるでしょう。

また、別居に行った場合には、市区村長に対して、住所秘匿などの申請を行っておくことが必要となります。

保護命令が発動されるための要件としては、
① 保護命令の申立人が被害者であること
② 配偶者から身体に対する暴力または生命もしくは身体に対し害を加える旨を告知してする脅迫を受けたこと
③ さらなる配偶者からの身体的に対する暴力または生命等に対する脅迫を受けた後の配偶者から受ける身体に対する暴力により、その生命または身体に重大な危害を受けるおそれが大きいこと
④ 配偶者暴力相談支援センターまたは警察の職員に相談、援助、保護を求めた事実があること
⑤ ④がない場合には、供述調書を作成し、公証人に認証してもらった宣誓供述書があることが必要となってきます。

4 申立ての手続きについて

申立権者は、被害者本人となります。

管轄裁判所は
① 相手方の住所の所在地を管轄する地方裁判所
② 申立人の住所又は居所を所在地を管轄する地方裁判所
③ 当該申立てに係る配偶者からの暴力又は生命等に対する脅迫が行われた場所を管轄する地方裁判所が対象となります。

保護命令申立書を、管轄の裁判所に提出します。
配偶者暴力に関する保護命令申立書には書式がありますので、裁判所などにて確認しておくとよいでしょう。支援機関から入手できる場合もあります。

申立書には、暴力などの要件を裏付ける証拠が必要となってきます。
① 暴力や脅迫を受けた証拠として
・診断書
・受傷部位の写真
・陳述書など
② 相手方から今後暴力を振るわれて生命・身体に重大な危害を受けるおそれが大きいことを証明する資料
・陳述書
・録音
・LINE
・相手方からのメールなど
③ 接近禁止の対象となる子が15歳以上の場合には、その子の同意書
など

発令の要件については、証拠により証明ができなければなりません。
この点は、暴力を受けている被害者などとしては大変な部分ではありますが、診断書や写真などできるだけ客観的に認定されるだけの証拠をそろえておかなければならない点となるでしょう。
これらの証拠が十分に確保できているかを確認するために、弁護士と相談して、これらの書面を的確に準備し、保護命令の申立てを行っていくといったことにあるでしょう。
裁判所から、配偶者暴力相談視線センターや警察署の長に対して説明が求められることもあります。

保護命令の発令にあたっては、多くは、申立てがあった日から1週間程度あとに、相手方の意見をきく審尋期日が設けられます。

裁判所は、審尋期日を踏まえて、保護命令を出すのかを決定していくこととなります。

追加の保護命令の申立てや再度の保護命令の申立てを行うことはありえますが、相談機関への相談などを行う必要がありえますので、準備を行っておくことが必要となるでしょう。

5 離婚調停、訴訟について

保護命令が出されたとしても自動的に夫婦関係が終了するわけではなく、離婚を行うためには、離婚調停、訴訟を行っていかなければなりません。

離婚を行うためには協議離婚、調停離婚、裁判離婚を言った離婚のステップを踏むこととなります。

住所を秘匿しながら、相手方と直接は顔を合わせないように配慮をしてもらい、離婚調停などを行っていくことがありえるでしょう。

もっとも、DVなどの事案においては、相手方の態度が硬直化していることがありますので、離婚訴訟の可能性も視野に入れておかなければなりません。

また、離婚をするにあたっては決めておかなければならないことがあります。
① 親権者
② 養育費
③ 婚姻費用
④ 財産分与
⑤ 年金分割
⑥ 離婚慰謝料
⑦ 面会交流
など離婚にあたっての各項目についても裁判所を通じて話し合いをしておくことが必要となるでしょう。

離婚問題については、弁護士などからの援助、相談、代理を受けて進めていくとよいでしょう。弁護士費用としてどの程度がかかるのかも予め決めておくこと、今後の生活設計についても考えておくことが大切となります。

いずれにしろ、DVに関係する紛争については、警察、配偶者暴力相談支援センター、弁護士、行政など様々な方からの支援を受けつつ、解決を目指すことが多いでしょう。

現段階で、DVでお困りの方、DVを理由に離婚なども考えられている場合には、弁護士に相談をしておくことをおすすめいたします。

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