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離婚のとき学資保険などは財産分与の対象となるのでしょうか。

離婚のとき保険や学資保険などは財産分与の対象となるのでしょうか。

解約返戻金、積立金がある保険については、財産分与の対象となるので、金額などを確認して、離婚に向けて準備を行うとよいでしょう。

(想定事例)


夫は無趣味で、取り立てて家族や子どもと不仲といったわけではなかったのですが、家族でどこかに遊びでかけるといったことはありませんでした。
そんな夫が、数か月前、夫がジムに通いだすようになりました。
それだけならよかったのですが、中学生の娘からお父さんの様子がおかしい、あれは浮気をしているのではないかといった話をしてきました。
確かに、いつもスマホを手放さず、LINEによくメッセージが入っているようでした。
不信に思って夜寝ている間に確認すると出会い系アプリを入れ、女性と浮気をしていることが発覚しました。
問い詰めると浮気を認め、本気なんだ、別れてほしいと言い出しました。
はじめは何度も喧嘩をしていたのですが、あきれ返ってしまいもう別れることも仕方がないので、慰謝料や財産分与をきちんと支払ってほしいと考えています。
夫は、会社の株式や積立の企業で入っている積立保険があると聞いています。子どもの大学進学のために学資保険の積立てをしてきました。家は賃貸で、不動産はなどはなく、近くの実家に帰るつもりです。子どもは私のところで暮らすといった話をしています。

弁護士の回答

① 夫は不貞行為を行った有責配偶者に該当する可能性が高く、こちらが合意しなければすぐには離婚ができない立場となります。
そのため、今離婚をするべきなのか、別居を行って婚姻費用をもらう期間を設けるのか等を検討しておくことが必要となるでしょう。

② 不貞行為が原因で離婚に至った場合には、不貞慰謝料ないし離婚慰謝料の請求を行うことができる可能性があるでしょう。
もっとも、請求権があったとしても回収ができなければ絵に描いた餅となりかねません。きちんとした回数可能性がどこまであるのかも検討しておきましょう。

③ 財産分与については、持株がある場合に婚姻期間中に取得したものであれば、財産分与の対象となってくるでしょう。
・対象となる株式が分与することができるのか
譲渡制限株式の場合には、株式自体の譲渡ができないため、代償金で処理を行うことがあります。
・株式の評価ができるか
証券取引所に上場されてる場合には、基準時の金額を算定ができるでしょう。
会社の財務関係資料等の資料を確認し、専門家に依頼をして、計算を行う方法もありますが、費用がかかってくるため、決算報告書の純資産額を参考として、一定の割合を乗じて計算するといった方法があり得るでしょう(大阪高裁平成26年3月13日判決など)。

④ 企業の積立保険については、入られている保険の内容を確認してみなければなりません。解約返戻金があるのか、解約返戻金のうち婚姻期間中に積み立てられた対象部分があるのかを確認しておきましょう。
 積立型の場合には、解約返戻金があることが想定されます。
・婚姻前から加入していたものについては、婚姻後の支払部分については、配偶者の貢献があるとして、婚姻期間中の解約返戻金額から婚姻前の解約返戻金額を控除するなどして金額を求めることができるでしょう。
・婚姻後から積立型の保険に入ったものは、受取人の名義に関わらず、実質的には夫婦の共有財産となるでしょう(東京高裁昭和57年2月16日判決など)。

⑤ 子どもの学資保険も、受取人が子どもとなっていた場合でも、夫婦共同生活から支出された財産として財産分与の対象となるのが原則です。
 学資保険の解約返戻金額の分与を行うか、学資保険を継続して利用するのかの調整を行っていくこととなります。

⑥ 親権については、中学生などであれば、子どもの意思も一定程度は尊重されることがあり得るでしょう。
もっとも、最終的には、主たる監護者は誰か、子どもの事情や親の事情、補助者など事情も考慮されることとなるので、親権に関する事情、面会交流に関する事情を整理しておきましょう。

1 離婚原因について

民法770条には、配偶者に不貞な行為があったときには、離婚の訴えを提起できることが定められています。
不貞行為とは、婚姻外の異性と自由な意思のもとに性的関係を結ぶことを言います。不貞行為の存否が争いとなった場合には、不貞行為を立証する証拠があるかどうかが問題となります。
配偶者が不貞行為を認めている場合やホテルで肉体関係を持ったことが明確な証拠がある場合には立証ができるでしょう。
しかし、証拠によっては、性的な関係を持っているかが判然としない場合があるので、弁護士とよく確認をしておくとよいでしょう。

不貞慰謝料、離婚慰謝料については、事案によって100~500万円など幅のある慰謝料の認定がなされることとなります。

2 有責配偶者からの離婚請求について

有責配偶者からの離婚請求が認められるかについては争いがあります。
最高裁昭和62年9月2日判決では、
①夫婦の別居が両当事者の年齢及び同居期間との対比において相当の長期間に及んでいること
②夫婦の間に未成熟の子が存在しないこと
③相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的に極めて苛烈な状況におかれるなど離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといあえるような特段の事情が認められないこと
などの要件を検討し、離婚を認容するかどうかが決定されます。

不貞行為を行って起き、別居期間、未成熟子がいる状況で夫からの離婚請求は直ちには認容されにくいとも考えられます。
別居に至った場合には、婚姻費用の分担の請求を求めていくこととなるでしょう。

3 財産分与について

財産分与には、
①夫婦共有財産の清算として清算的財産分与、
②離婚後の扶養・援助として扶養的財産分与、
③損害賠償として慰謝料的財産分
があります。

現金、預貯金、保険の解約返戻金、株式、退職金、負債など各費目において財産分与の対象となるものがないかを検討しておきましょう。

清算的財産分与は、夫婦が同居期間中に築いた財産を清算することとなります。
企業の積立型保険については、会社の給与などから保険料が支払われている場合があります。
そうであっても、婚姻期間中の保険料の支払には、夫婦共同生活における貢献があるとして、清算財産として考慮することができるでしょう。

学資保険も他の保険と同様に積立型の保険と考えられます。子ども名義や受取人が子どもとなっていたとしても、なかなか子ども固有の財産とはならず、夫婦の共有財産として取り扱われることが多いでしょう。

したがって、慰謝料や財産分与などと合わせて、財産関係がどのように処理されるのかを確認しておくとよいでしょう。

株式についても、婚姻中に株式を取得した場合には、財産分与の対象財産となると考えられます。

上場会社の株式については、財産的価値を定めることができます。
非上場会社の株式については、評価額について案件によって決め方が異なるため、弁護士に確認をしていくとよいでしょう。

4 親権について

 親権は、未成年者の子どもきちんとした社会人となるために、監護養育するとともに、財産の維持管理するために父母の権利、義務のことをいいます。
 どちらが親権者となることが、子どもの利益となるのかの観点から判断がなされます。これまでの子どもの養育の状況、主たる監護者は誰なのか、子どもの意思や監護の状況、親権者となることの不相当な理由などを踏まえて判断がなされます。

5 離婚後の生活設計を立てておきましょう。

 離婚をすると、少なからず生活状況、生活設計が大きく変化することとなります。子どもの養育費、今後の学費などをどのように捻出するのかといった側面など将来にわたって検討をしておかなければなりません。
 離婚慰謝料、財産分与、養育費、面会交流、年金分割、仮に離婚した場合の今後の生活プランを立てておき、離婚に備えて準備をしておくとよいでしょう。

 離婚に向けては、弁護士に相談をして、今後の離婚に向けての準備を行っていくことをお勧めいたします。天王寺総合法律事務所では、離婚相談、離婚問題に取り組む弁護士が所属しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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