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不倫をしてしまったら離婚のときに財産分与は請求できないのでしょうか?

不倫をしてしまったら離婚のときに親権や財産分与は請求できないのでしょうか?

【不倫、慰謝料、財産分与】

【想定事例】


夫とは以前から夫婦での家でもほとんど会話はありませんでした。家にいるときも夫はいつもスマホをいじっているだけで子ども面倒もほとんどみていませんでした。モラハラぎみであり、私の中では夫婦関係は終わっているも同然でした。そのような中、気分転換で、同窓会に行きました。高校時代に元交際していた彼に会い、何度が夫婦のこと、子どものことを相談しているうちに、浮気の関係になってしまいました。夫は、2、3年は浮気には気づかなかったのですが、先日、浮気をしていることを探偵事務所に撮影されてしまい、離婚を突き付けられました。夫は、浮気をしていたのだから、財産分与はあきらめろ、交際期間中の生活費の500万円を返せ、慰謝料を支払えといわれます。浮気をしてしまったのであれば、受け入れなければならないのでしょうか。

弁護士の回答

① 婚姻関係が破綻する前に浮気をしていた場合には、不貞慰謝料、離婚慰謝料の支払義務を負うことはあり得ます。

② しかし、財産分与のうち、清算的財産分与については、夫婦共有財産の清算であるため、浮気、不倫が原因であったとしても、財産分与の対象となるといえます。浮気、不倫があったとしても財産分与については請求をしていくことはあり得るでしょう。

③ また、親権についてはも、浮気を行っているかは判断要素ではありません。どちらが子どもの福祉の観点から親権者としてふさわしいかによって決まっていくこととなります。

1 不貞行為、離婚原因について

 不貞行為とは、配偶者以外の者と自由な意思に基づいて性的関係を持つことをいうと解されます。探偵事務所にホテルに入っている写真などが撮影されている場合には、不貞行為があると判断されることとなるでしょう。

 確かに、婚姻関係の破綻の法理として、不貞行為の前に婚姻関係が客観的に破綻していた場合には、不法行為責任を負わないと判断される場合があり得ます。しかし、これらの判断は厳格になされているため、長期間の別居などに至っていない場合には、損害賠償責任が否定されにくいことがあり得るでしょう。

 今回では、夫との婚姻関係が長期間にわたり冷え切っていたとしても、別居などに至っていた、客観的にみて破綻に至っていたといれるレベルに達しているとはなかなか言い難いでしょう。
 したがって、不貞行為に基づく損害賠償責任を負う可能性はあるでしょう。
 また、離婚原因として、民法770条には、配偶者に不貞な行為があったときとして、離婚が請求されることがあるでしょう。離婚原因に不貞があるため、離婚慰謝料を支払いとして求められる可能性があります。

 なお、不貞行為があったとしても、その期間の生活費、婚姻費用についての返還を求めることは夫婦共有財産の流出といいえる水準でない限りは、返還を求めていくことは困難となるでしょう。交際期間中の生活費の500万円を返せといった要求はその証拠、内容にはよりますが、一般には困難であると考えられるでしょう。

2 財産分与について

 では、浮気をしてしまったときに財産分与はどのように処理がなされるのでしょうか。
 民法768条によれば、離婚をした者は、相手方に対して財産の分与を請求できると規定がなされています。財産分与請求権をなぜ請求することができるのかといえば、夫婦は共同生活を送ることで財産を形成していくものであるため、特有財産以外には、相互の寄与によって財産が形成されたと考えられています。
 そのため、夫婦の婚姻中に有していた実質的な共有財産の清算するものとして、清算的財産分与が行われることとなります。夫婦が婚姻中に形成した財産について、浮気を行っていたとしても清算を求めていくことができることとなります。裁判例などにおいても夫婦教諭財産のうち清算的な性格を有する財産分与は、有責配偶者であっても、これを請求できると判断がなされています(東京高判平成3年7月16日)。

 財産分与については、夫婦の協力が終了する別居時が基準とされており、別居時にそれぞれにどれだけ財産があったのかを確認しておくことが大切です。預貯金、定期預金、保険の解約返戻金、退職金、自動車、不動産、宝石などの動産などをどれだけの金額があるのかを確認しておきましょう。

 もっとも、必ず財産分与にてお金を受け取ることができるかは財産分与の金額などにもよってくると考えられます。離婚調停などにおいて離婚慰謝料と調整をしていくことあるいため、不貞行為や離婚原因によって認められる損害賠償金額の相当額と合わせて、金額を定めていくといったことがあり得ます。

3 親権と浮気について

親権についても、不貞行為の有無が親権に直ちに影響するわけではありません。
子どもの利益、福祉、監護の継続性、子どもの意思、親の状況などを踏まえて、親権が決められていくこととなるでしょう。

4 まとめ

浮気、不倫といった有責性があったとしても、必ずしも離婚におけるすべての事項について譲歩をしなければならないわけではありません。離婚までの期間、経済的状況などを踏まえて、どのようにして離婚を行っていくのかを弁護士を通じて権利主張を行っていくとよいでしょう。天王寺総合法律事務所では、離婚問題に取り組む弁護士が所属しておりますので、離婚についてご相談されたい方はぜひお気軽にお問い合わせください。

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