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少年事件で保護観察とは何でしょうか。わかりやすく解説いたします。

少年事件で保護観察とは何でしょうか。わかりやすく解説いたします。

少年事件で保護観察になる可能性があるとの話をききました。

保護観察とはどのようなことなのでしょうか。

1 保護観察とは何か。

子どもの事件の場合には

保護観察では、
① 自宅に帰りこれまでの生活を送ることができます。
② 犯罪をしてしまった子どもを少年院などの施設には入りません。
③ 保護観察所という施設に通い、生活の指導などを受けることとになります。
これは、犯罪をしてしまった子どもに対して二度と犯罪をしないように指導しながら、普通の社会の中で更生をしていく制度となります。

注意点として、保護観察の中での再び犯罪などの悪いことをした場合には、罪を犯すおそれがあるとして連絡をされたり、少年院に送ることが必要であるとして、施設に入る可能性がある点があります。

保護観察にて受ける指導・支援の内容としては(指導監督・補導援助といいます)

① 職業補導 (仕事に関する情報をもらったり、ハローワークでの同行など)
② 環境改善 (通っている学校への協力をもらったり、家族関係での調整など)
③ 生活指導 (薬物依存などがある場合には回復のために団体の情報提供、社会生活技能訓練(SST)を実施することとなります)。
などを受けることとなります。

保護観察中には守るべきルールが定められ、保護観察官や保護司と言われる方が、遵守事項が守れているかを確認していきます。

保護観察期間中は、きちんと守るべきルール(遵守事項)を守れていることを定期的に伝えて、生活をしていくこととなります。

〇 成年の場合の保護観察とは
なお、成年の事件の場合に仮釈放により保護観察がつく制度や保護観察付執行猶予という制度があります。
一定の期間は刑の執行が猶予されると同時に、保護観察が付されることがあります。
① 以前に執行猶予を受けていた場合に再度の執行猶予判決を受けた場合
② 薬物使用等の罪を犯した者の刑の一部が猶予される場合
などでは、保護観察所での指示を受けながら、更生や生活環境の指導を受けることがあります。

2 保護観察の期間とは

保護観察については種類によって期間が変わってきます。

① 一般保護観察   : 1年以上
② 一般短期保護観察 : 6か月以上7か月以内
③ 交通保護観察   : 6か月以上
④ 交通短期保護観察 : 3か月以上4か月以内

一般保護観察の場合には、おおむね1年がたって、3か月以上良好な状態であった場合には、保護観察を解除するかどうかが検討されるといわれています。

短期保護観察となるものとしては、
① 再び非行を繰り返す可能性、非行の程度が深刻とはいえるか
② 子どもの性格、非行を繰り返してしまう状況があるか
③ 反社会的集団に所属していないか
④ 保護の環境は不良ではないか
⑤ 特別に守らなければならないルールを定める必要がなく、
⑥ 短期間での指導などで更生を期待できるものかどうか
によって判断がなされることとなります。

交通関係事件の場合には、交通保護観察、交通短期保護観察といった選択がなされることとなるでしょう。

3 保護観察のペースとは

家庭裁判所での審判で保護観察の処分がなされますと、少年鑑別所などで施設に入っている子どもは家庭に帰ることができます。
家庭裁判所から保護観察所に行くようにいわれ、保護観察所で保護観察の仕組みや守るべきルール(遵守事項)についての説明を受けることとなります。

保護観察を受けますと、子どもは月1回から2回ほど、担当の保護司、保護観察官のもとを訪れて近況を報告したり、指導を受けたりします。

なお、保護司とは、子どもの立ち直りを指導するボランティアです。
(非常勤の国家公務員ではありますが給与は支給されていません)。

保護観察官は、保護観察所の職員であり、保護観察官と保護司が子どもの更生について支援をしていくことなります。

保護観察を受けている間には、守るべきルールをきちんと守っているかが大切な事項となってきます。

(1)一般遵守事項 (全員が守らないといけないルール)
・一定の住居に居住すること
・まじめな仕事や学業に従事すること
・不良交友をしないこと
・保護観察官や保護司による指導監督を誠実に受けること
・転居や旅行を受ける場合には事前に保護観察所長の許可を受けること
などが定められます。

(2)特別遵守事項 (事件の内容や経緯を踏まえて、個別で守らないといけないルール)
・共犯者との交際を断って、接触をしないこと
・被害者等に接触をしないこと
・性犯罪処遇のプログラムを受けること
などが非行の内容などを受けてルールが定められます。

遵守事項や成績が良好の場合には、一定の期間で保護観察が解除されることとなります。

これらのルールを守らず、警告を受けても遵守しない場合、違反の程度が激しい場合には、保護観察所長の申請によって、家庭裁判所でもう一度審判をして、少年院などの施設が選択されることがありますので注意をしましょう。

4 環境調整命令・保護者に対する措置(更生法59条)・被害者等の心情の伝達(更生法65条)

保護観察と合わせて、環境調整命令といった命令が出されることがあります。
環境保護命令とは、家庭裁判所が子どもの環境上の問題が特に心配される場合に、特別の対応を行うことを命じるものです。

家庭裁判所から環境調整命令が出されますと、保護観察所所長は、保護観察に付されている子どもに対して、必要な指導などの環境を整えるために必要な措置を講じることとなります。

親族に対して、子どもの帰省先や就職先を確保命じることや実母に対して子どもの受け入れ環境を働きかけるなどの事例があります。

そのほか、更生保護法により、保護者に対する指導などの措置をとることや被害者が被害に関する心情を子どもに対して伝えることとなります。

5 まとめ

子どもが起こしてしまった事件については、二度と非行をしない環境を準備していくことで社会内での更生を目指していくこととなります。環境の調整については、少年事件、刑事事件の取扱いを行う弁護士に相談をされるとよいでしょう。

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