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子どもが小さいときには父親が親権者となることはあるのでしょうか。

子どもが小さいときには父親が親権者となることはあるのでしょうか。

父親と子どもの養育のイメージ

子どもが小さい場合や幼い時に家庭裁判所が父親を親権者と指定してくることはありえるのでしょうか。

父親が親権者を取得することについてはハードルが高いことは事実ではありますが、一方で母親であれば家庭裁判所にて、無条件で親権が認められるわけではありません。

家庭裁判所は、子ども利益を踏まえて、監護の実績、継続性や子どもの意思などを踏まえて決定がなされることになります。

そのため、父親に、監護の実績、継続性がある場合には、子どもが小さいときであっても、家庭裁判所から親権者として指定を受けることはあり得ることとなるでしょう。

このコラムでは、子どもが小さいときに父親が親権者として認められることがあるのかについて解説させていただきます。

1 親権者の内容について

まず、親権の内容について確認しておきましょう。

親権とは、未成年者の子どもが一人前の社会人になれるように監護教育するとともに、その財産を維持管理するためにその父母に認められた権利及び義務のことをいいます。

親権の内容には、
①  子どもに対する監護教育の権利義務  (民法820条)
②  子どもの財産上の管理処分の権利義務 (民法824条)
があることとなります。

これらは子ども利益のために認められるものであるため、親権者は子どものために、権限を使っていかなければなりません。

家庭裁判所も子どもの親権を指定していくためには、子の利益を最優先して決定が行われていくこととなります(民法766条1項・819条6項)。

離婚において子どもの親権を取得をしたいと考える場合には、子どもの利益のために権限、義務を果たすことができるのかを考えていくことが前提となるでしょう。

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2 親権者を決める流れとは

家庭裁判所での手続きのイメージ

(1)最初は当事者での話し合いで決める

離婚をする場合には、父母は協議での離婚をするときには、その協議でその一方を親権者と定めることとなります(民法819条1項)。

多くの離婚は協議離婚で成立し、離婚届には親権者を定める欄がありますので、話し合いでどちらが親権を行使するのかを決めることとなります。

したがって、子どもが小さいときや乳幼児のときに父母の協議にて父親を親権者とするとの合意ができた場合には、父親が親権者となることとなります。

話し合いの中で、子どものこれまでの監護の実績、監護の能力、継続性、愛情や就業状況、経済力、居住環境、教育環境、補助者の有無などを踏まえて、話し合いにて親権をどちらにするのが適切なのかを決めていくとよいでしょう。

(2)協議が整わないときには家庭裁判所で決める

家庭裁判所は、協議が整わないときや協議をすることができないときには、家庭裁判所は協議に代わる審判をすることができることとなっています(民法819条5項)。

もっとも、親権者のみが紛争となるわけではなく、離婚に合意ができない、慰謝料、財産分与、面会交流など他の争点も問題となってくることが多いため、調停での話し合いで決着がつかないときには、離婚訴訟で解決となるケースもあります。

裁判上の離婚の場合には、裁判所は、父母の一方を親権者と定めることとなります(民法819条2項)。

親権者の指定についての争いがある紛争では、家庭裁判所は家庭裁判所調査官に調査を行い、子ども意向や親権者の適格性を調査して、子ども利益につながるのはどちらであるのかを報告をしていく場合があります。

(3)家庭裁判所が親権者を定める基準について

家庭裁判所が親権者を定める基準については、子の利益を最優先と考慮していくことになりますが、監護の実績、継続性、主たる監護者、子の意思や子の希望が重視されるといわれています。

考慮事情については、

① 父母側の事情として、監護能力、監護の実績、継続性、同居時の主たる監護者、子どもとの情緒的な結びつき、愛情、就労状況、経済力、心身の健康、性格、生活態度、子どもに対する暴力や虐待の存否、子どもの面前での暴力や虐待の有無、居住環境、保育、教育環境、親族など監護補助者による援助の有無、監護補助者に対して養育を任せきりにしているのか、子どもの連れ去りなどの違法性の有無、面会交流について許容性な態度があるか

② 子ども側の事情として、年齢、性別、心身の発育状況、従来の養育環境への適応状況、監護環境の継続性、環境の変化への適応性、子の意思、父親および親族と情緒的な結びつき、きょうだいとの関係など

を総合的に考慮して、子どもの利益、子どもの福祉を判断していくことになります。

従来は、乳幼児の場合には、母親優先の原則があるために、子どもが幼いうちには父親が親権者となることは難しいとされていました。

しかし、現在では、母親優先の原則を理由とするものではなく、監護の実績、継続性、現状を尊重から、どちらが子どもの養育に主としてかかわってきたのか、実際に監護、養育をしていくことができるのかを見ていくこととなるでしょう。

子どもが小さいうちには、子の意思を聞き取ることは難しい部分があるため、監護の実績、監護能力、教育環境などを主張できるように証拠を準備し、家庭裁判所での調停委員、調査官などに伝えていくことになるでしょう。

大阪天王寺の不倫慰謝料弁護士
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3 まとめ

子どもが小さい場合や幼い時に家庭裁判所が父親を親権者として指定することが監護の実績、継続性、監護能力、経済力などを踏まえて、母親側に親権者としての適格性がない事情(子どもに対して暴力を振るう、養育に協力しないなどの事情)がないかを確認して、子ども利益につながるかどうかを決まっていくこととなるでしょう。

なお、不貞行為があったのみでは、親権者として適格性がないと判断されるわけではなく、不貞行為の結果として、子ども監護養育がないがしろにされた事情がないと親権者として適格性がないと判断されるわけではありません。

親権を含めて、離婚においては多くの問題が出てくることがありますので、弁護士に相談し、離婚協議書の作成、協議、調停、訴訟などを弁護士に相談をしていくとよいでしょう。

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